中学受験に朝学習は効果ある?よく言われる理由と習慣化のコツを解説

1.中学受験で朝学習がおすすめと言われる理由
中学受験について調べていると、「朝学習が良い」「朝に勉強する習慣が大切」といった話をよく目にします。塾の先生や教育関係者、実際に受験を経験した家庭の声など、朝学習は中学受験の世界では、半ば当たり前のように語られるテーマです。
ただ一方で、
- 本当に効果があるのだろうか
- ただ早起きさせればいいという話ではないのでは
- 塾や学校で毎日忙しいのにそんなに必要あるのか
と疑問に感じている家庭の方も多いはずです。
朝学習がすすめられる理由は、「なんとなく良さそう」「早起きになるから」という理由だけではありません。実際には、中学受験という入試の特性と子どもの学習環境を考えたときに、合理的な理由がいくつかあります。
ここでは、朝学習がおすすめと言われる代表的な理由を整理します。
理由① 短時間でも集中しやすく、効率よく学習できる
朝は、起きてから時間が経っていない分、頭が比較的すっきりしている状態です。
この時間帯は、集中しやすい時間「ゴールデンタイム」と表現されることもあります。
さらに朝学習は、学校に行くまで・家を出るまでなど、使える時間が最初から限られています。
時間が限られているからこそ、
- ダラダラしにくい
- 目的を決めて取り組みやすい
- 短時間でも集中しやすい
というメリットが生まれます。
中学受験では、長時間机に向かうことよりも、限られた時間でどれだけ集中できるかが重要になるため、朝学習は効率のよい学習時間になりやすいです。
理由② 入試本番で実力を発揮できる
中学受験の入試は、多くの場合午前の時間帯に行われます。
そして、脳の活性化には起床後2〜3時間かかると言われております。
朝学習を習慣にしておくことで、
- 朝から頭を使うことに慣れる
- 試験時間帯に集中するリズムができる
- 本番でも普段に近い状態で問題に向き合える
といった効果が期待できます。
「朝からしっかり頭を働かせる」という経験の積み重ねが、入試当日の安心感・実力発揮にもつながります。
理由③ 学習習慣を作りやすく、その後の学習にも生きる
朝は、登校までの限られた時間の中でやるべきことが決まっています。
朝学習を行うと「毎日同じ時間に、同じ行動をする」という形を作りやすいのが特徴です。
そのため、気分や疲れに左右されやすい夜の勉強よりも、学習を生活の一部として定着させやすいというメリットがあります。
この学習習慣は、中学受験が終わったあとにも大きな意味を持ちます。
中学受験を経て中高一貫校に進学すると、
- 高校受験がない
- 学校生活に慣れてくる
- 一度、受験の緊張感が切れる
といった理由から、中だるみと呼ばれる状態に陥る生徒が少なくありません。
小学生のうちから朝学習を習慣化しておくと、「受験が終わったから勉強しない」ではなく、朝は勉強するものというリズムを保ちやすくなります。
その結果、中学入学後も学習ペースを大きく崩しにくく、中高一貫校生に多い中だるみの防止につながるという点でも、朝学習は評価されています。
次の章では、こうした理由を踏まえたうえで、中学受験における朝学習を習慣化するための方法を見ていきます。
2.朝学習を習慣化するためのコツ
朝学習は、「やったほうがいい」と分かっていても、続けることが難しい取り組みです。
ここでは、中学受験生の朝学習を無理なく継続させるために、特に大切なポイントを3つに絞って紹介します。
コツ① 最初から完璧を目指さない
朝学習を始めるときに、多くの家庭がやってしまいがちなのが、最初から理想の形を作ろうとすることです。
- 毎日朝5時に起きる
- 60分しっかり勉強する
- 何教科もこなす
もちろん理想としては立派ですが、これをいきなり続けるのは簡単ではありません。
朝学習で一番大切なのは、量や時間ではなく「毎日続けること」です。
5分でも、10分でも、「朝に勉強する」という行動を毎日積み重ねるだけで、学習習慣は少しずつ形になっていきます。
まずは、「これなら無理なくできそう」というスモールステップから始めることが、朝学習を定着させる最大のポイントです。
コツ② 親が管理しすぎない
朝学習を続けるうえで、親の関わり方はとても重要です。
ただし、管理が強くなりすぎると、朝学習は一気に苦しいものになります。
- 何をやるか細かく指示する
- できていないところを注意する
- 期待が高すぎて叱ってしまう
こうした関わりは、親の願いが強いほど起こりがちです。
親がやるべきことは、管理することではなく、環境を準備することです。
- すぐ机に向かえる状態を作る
- 教材を前もって用意しておく
- 朝学習に取り組もうとしていること、取り組めたことを褒める
そして、結果よりも
「朝学習をやろうとしている姿勢」
そのものを認めてあげることが大切です。
親が見守る姿勢を持つことで、子どものモチベーションは維持され、結果的に朝学習も続きやすくなります。
コツ③ 目標とやることを事前に決めておく
朝学習が続かない原因の一つに、
「何のために朝早く起きて勉強するのか分からない」
「朝、何をやればいいか迷う」
という状態があります。
中学受験生には、「受験に合格する」という大きな目標がありますが、それだけでは朝学習は続きません。
- なぜ朝学習をするのか
- 朝の時間に何をするのか
この2つを、子ども自身が理解していることが大切です。
例えば、
- 朝は計算だけ
- 朝は漢字・語句だけ
- 前日にやった内容の復習だけ
というように、朝にやることをあらかじめ決めておくことで、迷わず机に向かうことができます。
これは、朝学習を楽にするだけでなく、前日の準備を整えるという意味でも重要なポイントです。
このように、朝学習を習慣化するために必要なのは、特別な工夫よりも「続けやすい形」を作ることです。
では、こうした考え方をもとに朝学習を取り入れると、中学受験生の朝は実際にどのようなスケジュールになるのでしょうか。
次の章では、中学受験生の朝学習の実際のスケジュール例を紹介します。
3.中学受験生の朝学習|実際のスケジュール例
朝学習を取り入れたいと考えたとき、多くの家庭が悩むのが、
- 何時に起きればよいのか
- どんな順番で学習すればよいのか
- どれくらいの時間が適切なのか
という点です。
ここでは中学受験の朝学習におすすめのスケジュール例をご紹介します。
結論、中学受験の朝学習は、6:30〜7:00の30分を基本に考えるのが、最も現実的で続けやすい形です。
おすすめルーティン(30分学習|6:30〜7:00)
起床:6:15/家を出る:7:30前後(例)
① 起床・準備(6:15〜6:30)
- 洗顔・着替えなど最低限の準備
- 体と頭を起こす時間にあてる
起きてすぐ勉強するのではなく、15分ほど体を起こしてから学習に入るのがポイントです。
② 朝学習①(6:30〜6:45/15分)
- 計算
- 漢字・語句
- 暗記系
集中力が必要な内容を最初に行います。
③ 朝学習②(6:45〜7:00/15分)
- 前日の復習
- 間違え直し・確認
- 確認テスト的な内容
集中力が高まった状態で、理解や確認に使います。
④ 朝食・身支度(7:00〜)
朝学習はここで終了。
「7時になったら終わり」と決めることで、ダラダラを防ぎます。
この30分ルーティンがおすすめな理由
- 無理な早起きが不要
- 毎日同じ時間・同じ流れができる
- 入試本番の2〜3時間前に起床するリズム(脳の活性化には起床後2〜3時間かかる)
朝学習は、時間の長さよりも、質と継続が大切です。
60分学習をする場合(ポモドーロ式)
起床:5:45/家を出る:7:30前後(例)
60分学習は、受験学年や直前期など、さらに早く起きられる場合の選択肢です。
毎日行う必要はなく、体調や状況に合わせて取り入れます。
60分学習の場合も、
起床 → 朝学習① → 朝学習② → 朝食・身支度
という基本の流れは、30分学習と同じです。
違うのは、朝学習に使える時間が長くなる点だけです。
また、60分続けて学習するのではなく、25分間の集中と短い休憩(5分)を繰り返すポモドーロ式を取り入れるのがポイントです。
- 朝学習①・②の内容は30分学習と同じ
- 間に5分程度の休憩を入れる(ポモドーロ)
時間配分の一例
- 5:45〜6:00 起床・準備
- 6:00〜6:25 朝学習①
- 6:25〜6:30 休憩
- 6:30〜6:55 朝学習②
- 7:00〜 朝食・身支度
60分学習ルーティンの考え方
- 睡眠時間を削らない
- 無理に毎日やらない
- 疲れている日は30分に戻す
60分学習は、あくまでプラスαとして考えるのがポイントです。
このように、中学受験の朝学習は特別な工夫や長時間の勉強がなくても成り立ちます。
何時に起きて、どの順番で、何をするかをあらかじめ決めてしまえば、朝学習は迷わず取り組めるようになります。
あとは、この流れを家庭で無理なく続けられるか、環境を整えられるかがポイントになります。
4.家庭だけで朝学習を続けるのが難しい場合
ここまでで、中学受験における朝学習の考え方や、具体的なスケジュール例を紹介してきました。
ただ実際には、
- 朝は一人だとどうしても続かない
- 親が毎朝声をかけるのが負担になっている
- 学習リズムを仕組みとして整えたい
と感じる家庭も少なくありません。
朝学習は、やり方以上に 「続けられる環境があるかどうか」 が重要です。
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5.最後に
ここまで、中学受験における朝学習について、具体的な流れや考え方を紹介してきました。
朝学習は、やり方さえ決まれば、特別な能力がなくても実行できます。
一方で、続けることだけは、家庭ごとに難しさが異なります。
家庭の中で無理なく回る形が作れれば、それが理想ですし、もし負担を感じる場合は、外部の仕組みを使うという選択肢もあります。
この記事が、ご家庭にとって無理のない朝学習の形を考える一つの参考になれば幸いです。
